考え方
オーストラリアの研究機関 Ehrenberg-Bass Institute が、消費財のブランドが1年以上マス広告を止めた57の事例を調べた研究があります。止める直前の年を100とすると、売上は平均で1年後に16%、2年後に25%、3年後に36%減りました。規模の小さいブランドほど早く減り、止める前から売上が減っていたブランドは、すべてが減り続けました。一方、規模が大きく伸びていたブランドは、止めた後も1〜2年は伸び続けました。
この研究は、店頭で買われる消費財のデータで、農業資材をそのまま調べたものではありません。農業資材は、防除暦への採用や販売店の勧め、農家の使い慣れで買われる部分が大きく、広告を止めた影響は消費財よりも遅れて出る可能性があります。遅れて出るぶん、気づいたときには取り戻しにくくなります。
やめる前に確かめたい点です。
- その製品は、新しく使う人を増やす段階か、使い続けてもらう段階か
- 防除暦への採用や販売店の取扱いは安定しているか
- 後発品や新しい資材など、選ばれ方が変わる動きがないか
- 売上が伸びているか、横ばいか、減っているか
現場でよくあること
予算を減らす年に、売上の大きい定番製品の広告を真っ先に止めることがあります。翌年の売上が変わらないと「広告は要らなかった」と判断されますが、2〜3年後に取扱店や新しく使う人が減っていることに気づく例があります。止める場合も、指名検索、問い合わせ、取扱店数を毎月記録しておくと、変化に早く気づけます。
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出典:Gelzinis, Kennedy, Beal, Hartnett, Sharp「What happens when brands stop advertising?」Ehrenberg-Bass Institute(オーストラリアの消費財1分野・57事例)。