病害虫の注意報・警報の推移|全国の発表件数と、件数が増えた年の病害虫(2007〜2026年)

情報更新日: ※2026年の値は10月6日現在です。

病害虫の警報・注意報・特殊報は、都道府県が判断して発表する情報です。警報は重要な病害虫の大発生が予測され、早急に防除が必要な場合、注意報は警報ほどではないものの重要な病害虫の多発が予測され、早めの防除が必要な場合に出されます。特殊報は、新たな病害虫を発見した場合などに出されます(農林水産省「発生予察事業について」)。

このページでは、農林水産省が公表している年ごとの「病害虫発生予察情報発表状況一覧」から、全国の件数と、病害虫ごとの件数を当サイトで数えています。年ごとの件数をまとめた表が見当たらないため、一覧の行を数えました。数え方はページの最後に書いています。

全国の注意報は2014年・2020年・2024年に大きく増えた

05010015020025013720072009201120131682015201720191932021202322118120251632026件
全国の病害虫の注意報の発表件数(2007〜2026年)。2026年は10月6日現在。出典:農林水産省「病害虫発生予察情報発表状況一覧」をもとに agri-koukoku.com 集計(公式の集計値ではありません)

注意報は、2007年から2019年までは、おおむね年100〜140件で推移していました(2011年は99件、2014年は168件)。2020年に193件、2024年に221件と大きく増え、2025年も181件でした。警報は年0〜11件で、2020年の11件が最多です。

全国の病害虫の警報・注意報・特殊報の発表件数(件)。出典:農林水産省「病害虫発生予察情報発表状況一覧」をもとに agri-koukoku.com 集計。※2026年は10月6日現在。特殊報は、当サイトでは2024年以降のみ数えています(2023年以前も一覧は公表されています)
年警報注意報特殊報
2007(平成19年)2137―
2008(平成20年)0107―
2009(平成21年)4119―
2010(平成22年)2135―
2011(平成23年)199―
2012(平成24年)1108―
2013(平成25年)6114―
2014(平成26年)7168―
2015(平成27年)0111―
2016(平成28年)2129―
2017(平成29年)1131―
2018(平成30年)0128―
2019(令和元年)8130―
2020(令和2年)11193―
2021(令和3年)0124―
2022(令和4年)0123―
2023(令和5年)0124―
2024(令和6年)422171
2025(令和7年)018172
2026(令和8年)※116350

件数が増えた年に多かった病害虫

件数が大きく増えた年について、どの病害虫の注意報が多かったかを数えました。比べる基準は、大きく増えた年を除く2015〜2019年と2021〜2023年の平均です。

病害虫ごとの注意報の件数(その病害虫を対象に含む注意報の数。複数の病害虫をまとめた注意報は、それぞれに数えています)。出典:農林水産省「病害虫発生予察情報発表状況一覧」をもとに agri-koukoku.com 集計
病害虫基準(平均)2014年2020年2024年2025年
果樹のカメムシ類1441345818
水稲の斑点米カメムシ類1732213946
水稲のウンカ類8163330
 うちトビイロウンカ6113120
いもち病9181431
ハスモンヨトウ507248
オオタバコガ3502018
シロイチモジヨトウ6031322

果樹のカメムシ類は、2014年・2020年・2024年のいずれでも基準を大きく上回りました。ほかに多かった病害虫は、年によって違います。

  • 2014年(168件):果樹のカメムシ類(41件、基準は約14件)と水稲の斑点米カメムシ類(32件)に加えて、いもち病(18件)とウンカ類(16件)も基準の約2倍でした。
  • 2020年(193件):水稲のウンカ類が33件で、基準(約8件)の約4倍でした。このうちトビイロウンカが31件です。果樹のカメムシ類も34件で、基準(約14件)の約2.4倍でした。
  • 2024年(221件):果樹のカメムシ類が58件、水稲の斑点米カメムシ類が39件と多く、野菜や大豆などのハスモンヨトウ(24件、基準は約5件)とオオタバコガ(20件)も増えました。
  • 2025年(181件):水稲の斑点米カメムシ類が46件と多く、シロイチモジヨトウ(22件、基準は約6件)も増えました。

斑点米カメムシ類の注意報は2024年・2025年に多かった

010203040509200720092011201332201520172019212021202339462025302026件
水稲の斑点米カメムシ類(イネカメムシを含む)の注意報の発表件数(2007〜2026年)。2026年は10月6日現在。出典:農林水産省「病害虫発生予察情報発表状況一覧」をもとに agri-koukoku.com 集計(公式の集計値ではありません)

斑点米カメムシ類は、稲の穂を吸って米に斑点を残す害虫で、米の等級の低下につながります。注意報は2014年に32件と多く、2024年に39件、2025年に46件と、2年続けて2007年以降の最多を更新しました。

2025年の35道府県は、農林水産省が「令和7年度病害虫発生予報第7号」(2025年9月10日)で示した「1道2府32県」(9月9日現在)と同じです。2026年の30件・26道府県は、農林水産省の「令和8年の斑点米カメムシ類(イネカメムシを含む)の注意報・警報の発表状況」(9月24日現在)と同じです。同じ資料のグラフ(警報・注意報の発表回数。各年9月24日まで)の2022〜2026年の値(22、16、39、46、30件)とも一致します。

水稲の斑点米カメムシ類(イネカメムシを含む)の注意報・警報。出典:農林水産省「病害虫発生予察情報発表状況一覧」をもとに agri-koukoku.com 集計。※2026年は10月6日現在
年注意報(件)発表した道府県の数警報(件)
2007(平成19年)970
2008(平成20年)23170
2009(平成21年)880
2010(平成22年)12100
2011(平成23年)24211
2012(平成24年)14130
2013(平成25年)27231
2014(平成26年)32241
2015(平成27年)17150
2016(平成28年)15130
2017(平成29年)23190
2018(平成30年)10100
2019(令和元年)16130
2020(令和2年)21190
2021(令和3年)14120
2022(令和4年)22180
2023(令和5年)16150
2024(令和6年)39310
2025(令和7年)46350
2026(令和8年)※30260

マーケティングでの使い方:前年との比較と、準備の判断に使う

  • 広告や問い合わせの数字を前年と比べるときは、その年が発生の多い年だったかを確かめます。発生の多い年は、検索が増えることがあります(下の検証)。広告以外の要因で数字が伸びた年を基準にすると、翌年に広告の効果が落ちたように見えることがあります。
  • 同じ「多い年」でも、増えた病害虫は年によって違います。自社製品が対象とする病害虫で多かった年かどうかで見ます。
  • 注意報は都道府県ごとに出ます。発表があった地域で、検索広告の配信や、販売店への資料の配布を前倒しするかを判断する材料になります。株式会社スパークル(当サイト運営)の検証では、水稲のカメムシの注意報が全国のどこかで発表された週の「カメムシ 農薬」の検索の関心度(Google トレンドの指数)は、発表がなかった週の平均の約1.7倍でした(指数の比較で、因果を示すものではありません)。

出典・集計の方法・注意点

  • 出典:農林水産省「病害虫発生予察情報発表状況一覧」(2007〜2025年:過去の警報・注意報・特殊報、2026年:病害虫発生予察情報の「令和8年警報・注意報」「令和8年特殊報」、10月6日現在)をもとに agri-koukoku.com(運営:株式会社スパークル) 集計(2026年10月12日取得)。
  • 件数は、一覧の行を数えた値で、公式の集計値ではありません。2025年・2026年の注意報の件数は、一覧の中に記載された合計と一致することを確かめました。同じ道府県が1年に複数回発表した場合は、回数分を数えています。
  • 斑点米カメムシ類は、対象の病害虫名に「カメムシ」または「カスミカメ」を含み、対象作物などに「稲」「イネ」「斑点米」を含む行を数えました(北海道のアカヒゲホソミドリカスミカメを含みます)。果樹のカメムシ類は、病害虫名に「果樹カメムシ」を含む行と、果樹(かき・なし・りんご・もも・かんきつ・ぶどう・うめなど)を対象にしたカメムシの行を数えました(稲を対象にした行は除きます)。ウンカ類は、病害虫名に「ウンカ」を含む行を数えました(ヒメトビウンカや、縞葉枯病とあわせて書かれた行を含みます)。そのほかの病害虫は、病害虫名にその名前を含む行を数えました。
  • 病害虫ごとの件数は、その病害虫を対象に含む注意報の数です。複数の病害虫をまとめた注意報は、それぞれに数えています。2007〜2026年の病害虫ごとの件数は、病害虫ごとの件数(CSV)でダウンロードできます。
  • 照合に使った資料:農林水産省「令和7年度病害虫発生予報第7号」(2025年9月10日)、同「令和8年の斑点米カメムシ類(イネカメムシを含む)の注意報・警報の発表状況」(9月24日現在)。
  • 一覧は、農林水産省の発生予報に掲載されたものをまとめたもので、都道府県の発表文と表記が違う場合があります(一覧の注記による)。
  • 「約1.7倍」は、株式会社スパークル(当サイト運営)が Google トレンドの指数から計算した値です(検索語「カメムシ 農薬」、日本、2024〜2026年の5〜9月の59週。水稲のカメムシの注意報が全国のどこかで発表された週24週と、発表がなかった週35週の平均の比較。2026年8月取得)。データソース:Google トレンド(https://www.google.com/trends)。指数は取得のたびに多少変わります。

次回の更新予定:年1回(2027年1月に2026年の値を確定)

全国の件数と斑点米カメムシ類の件数(CSV)をダウンロード

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